よくある質問

ZettlrをWindowsにインストールしようとしたところ、アプリケーションをインストールしないようにというセキュリティ警告が出ました。

信頼できるソフトウェアのみをインストールさせることを目的としてMicrosoftとAppleが推奨しているコード署名を、Zettlrは使用しています。しかし、Windowsでは、かなりの回数インストールが行われない限り、セキュリティ警告が表示されてしまいます。この「信頼」はコード署名の証明書に対するものであり、アプリケーション自体に対するものではありません。Zettlrは、私的に発行された証明書を使用しているので、その有効期限は限られています。現在の証明書は2022年まで有効ですが、その後Zettlrは新しい証明書で署名しなおします。そうすると最初からやり直しです。Zettlrを公式ホームページ、または、GitHubのリリースページからダウンロードする限り(両者は同じファイルです)、警告を無視して安全にインストールを行うことができます。

Windowsでセキュリティ警告を無視することができないので、アプリケーションをインストールできません。

多くの企業ではIT部門が制限を加えています。そして、各自の権限でセキュリティ警告を無視できないのでアプリケーションをインストールできない場合があります。このような制限された環境で働いている場合は、IT部門に相談して、Zettlrをインストールできるようにホワイトリストに加えてもらうのが最善でしょう。アプリケーションの出所や信頼性について疑問を持たれた場合はZettlrのGitHubリポジトリを紹介してあげてください。

チュートリアルフォルダを削除して、元に戻せなくなってしまいました。

Zettlrが、そのコンピュータで最初に起動されたとき、いくつかのMarkdownファイルを含むフォルダが、ユーザのドキュメントフォルダに自動的にコピーされます。これらのMarkdownファイルにはZettlrの使い方に関する基本的な情報が書かれています。しかし、これらがコピーされるのは初回起動時のみです。後になってから、これらのチュートリアルを見たくなった場合は、再取得するための2つの方法があります:

  • config.jsonファイルの名前を変えるか、アプリケーションデータディレクトリから削除します。このファイルが無い場合、Zettlrは初回起動であると判断し、チュートリアルのコピーを行います。
  • ソースからフォルダを直接ダウンロードすることもできます。 (この場所は変更される可能性があります)

Zettlrをモバイル端末やタブレット端末(AndroidまたはiOS)に移植する予定はありますか。

Zettlrのモバイルバージョンに対する要望が増えてきています。Zettlrを気に入っていただいて、あらゆるデバイスで使いたいと思ってくれることを嬉しく思います。しかし、残念ながら、私たちのリソースはZettlrの開発を続けていくのに精一杯で、現段階では追加の作業を行うことは不可能です。

Markdownとは何ですか。

Markdownはシンプルなマークアップ言語であり、普通のオフィスソフトウェアを使うのと同程度の複雑さを持ったテキストを、取り散らかさずに書くことを可能とします。見出しを表現するのに、書式設定を手動で選択するのではなく、Markdownでは#を入力するだけで事足ります。もっと知りたいのなら、Markdownのドキュメンテーションを見てください。

Zettlrを使わなくなった場合、どうやって他のプログラムに乗り換えればよいですか。

単純にZettlrをアンインストールして、他のプログラムを使い始めてください。Zettlrは余計なファイルに干渉しません。プロジェクト機能を使っていたり、ディレクトリに手を加えていた場合は、.ztr-directoryという名前の小さなファイルがいくつかのディレクトリに作成されています。これらを取り除くには、アンインストールを行う前に、すべてのディレクトリのソート順をデフォルトに戻し、すべてのプロジェクトを削除してください。(もしくは、後から手動でこれらのファイルを削除してください)

Linuxを使っていますが、削除したファイルがゴミ箱に移動しません。

Zettlrがファイルを完全に削除することはありません。常にゴミ箱に移動するので、もし必要なファイルを誤って削除した場合は元に戻すことができます。macOSとWindowsでは、ごみ箱がデフォルトで有効になっていますが、いくつかのLinuxディストリビューションではゴミ箱機能を手動で有効化する必要があります。LinuxにおいてZettlrは(より正確に言うならElectronフレームワーク上で動作するアプリケーションは)、ファイルをゴミ箱に移動するのにgvfs-trashのバイナリを利用しています。それゆえ、この機能を使うためにgvfs-trashがインストールされていることを確認してください。DebianまたはUbuntoでは、以下のコマンドを実行してください:

$ sudo apt install gvfs-bin

ゴミ箱の機能が不要であれば、高度な設定タブで「ゴミ箱への移動に失敗した場合は完全に削除する」ように設定することができます。その場合、削除したファイルを元に戻すことはできないので注意してください。

HomeEndキーの動作が変です。直すことはできますか?

ZettlrはコードエディタとしてCodeMirrorを内部で使用しています。デフォルトでは、HomeEndを押した場合、「実際の」行頭や行末にカーソルを移動します。実際の行とは、「連続する改行以外の文字列」のことです。つまり、画面上に段落として見えているものは、実際には長い一行であり、それが長すぎる場合に自動的に折り返して表示されます。(言い換えれば、一行が長い場合にエディタが自動的に改行を挿入しているのです。)

設定のエディタタブで、この動作を変更できます。「HomeEndについてCodeMirrorのデフォルトを使用する」にチェックを入れると、HomeEndを押したときに「実際の」行頭や行末に移動します(段落の先頭や末尾に移動したように見えます)。チェックを外すと、「見た目上の」行頭や行末に移動します(自動的に挿入された改行が考慮されます)。

Markdownリンクの正しいURLの書き方を教えてください。

ZettlrのMarkdownリンクは[Your Link Text](your-link)の形式で書かれ、CmdまたはCtrlを押しながらクリックすることが可能です。しかし、MarkdownのリンクはWebサイトとコンピュータ上のファイルのどちらも指し示すことができます。リンクからは多くの情報を省略することができ、Zettlrはヒューリスティックを利用してそれらの情報を補いますが、意図したものとは異なるコンテキストが推論されてしまう可能性があります。この動作について解説します。

  • リンクにすべての情報(プロトコルと完全なパス)が含まれている場合、これが変更されることはありません。例えば、file:///home/foo/documents/test.mdhttp://www.example.com/です。
  • file://プロトコルが相対パスで書かれている場合、絶対パスに変換されます。例えば、file://./relative/file.mdfile:///home/foo/documents/relative/file.mdに変換されます。
  • プロトコルが指定されていない場合は、https://を補います。例えば、www.zettlr.comhttps://www.zettlr.comになります。
  • ファイルの絶対パスで、プロトコルが省略されている場合はfile://が補完されます。例えば、/home/bar/documents/absolute.mdfile:///home/bar/documents/absolute.mdになります。
  • ファイルの相対パスは、相対パスを表す./の有無にかかわらず絶対パスに変換されます。例えば、./more/relative.mdmore/relative.mdfile:///home/foo/documents/more/relative.mdになります。例外:同一フォルダに存在する(.md以外の)ファイルfile.extensionはURLとして扱われます。

まとめ:リンクの扱われ方が不安な場合は、より明示的に記述してください。リンクをファイルまたはWebリンクとして明示するための2つのルールがあります。前に./を付けるとファイル、後ろに/を付けるとWebリンクとなります。

内部リンクが対応するファイルを開いてくれません。

ファイルの相互リンクに使用される内部リンクが期待通りに動作しない場合、以下のことを確認してください:

  1. リンクは認識されていますか?Zettlrでは、内部リンクがどのような見た目かを定義することができます。デフォルトでは[[]]に囲まれた部分です。Zettlrが内部リンクを認識すると、色が着けられ、マウスホバーしたときにテキストにアンダーラインが引かれます。もし、そうなっていなければ、Zettlrは、それをリンクだと認識していません。この動作は設定で変更することができます。
  2. リンクをクリックするときにCmdまたはCtrlキーを押していますか?テキスト内を普通にクリックすると、テキストを編集する操作になります。そうではなく、リンク先に移動したいということを、Zettlrに伝える必要があります。
  3. 有効なファイル名またはIDを使っていますか?Zettlrは、指定のIDまたはファイル名に完全に一致した場合のみ、ファイルを開きます。リンクをクリックしても何も起こらない場合、指定のIDまたはファイル名がシステム上に存在しないということを意味すると思われます。また、リンクを作る際に、ファイルの拡張子を省略することに注意してください。例えば、my-file.mdにリンクを張る場合、括弧内にmy-fileとだけ入力する必要があります。
  4. ファイルは、現在Zettlrにロードされていますか?内部リンクはZettlrがファイルを読み込んでいる場合のみ動作します。

私はLaTeXを知っていて、Markdown中でも使いたいのですが、可能ですか?

可能です。単純に、好きな箇所にLaTeXステートメントを書いてください。PDFにエクスポートすると、Pandocが残りの面倒を見てくれて、PDFエンジンにより処理されます。残念ながらLaTeXのシンタックスハイライトはサポートしていません。また、PDF以外にエクスポートする場合、Pandocは事前にすべてのLaTeXブロックを取り除いてしまいます。つまり、例えば\begin\endに挟まれたようなブロックは、最終的なオフィスファイルでは見えなくなってしまいます。HTMLエクスポートの場合、すべてのLaTeXブロックはそのまま残りますが、他の何かに変換されることはありません。

テキストを均等割り付けや右揃えすることができません。

これは、バグではなく仕様です。Markdownには、それらのフォーマット用の記号がありません。なぜなら、テキストは常に均等割り付けされるか、左揃えされるべきだからです。それゆえ、Markdownが必要とするブロックフォーマットには、それらは含まれません。それでも、LaTeXコマンドを使って、左揃えまたは右揃えにすることは可能です。その場合、テキストを\begin{<option>}\end{<option>}で囲んでください。<option>にはflushleftflushrightが入ります。また、均等割り付けしたい段落の最初には\justifyを置いてください。詳細はsharelatex.comをご覧ください。

PDF出力で、特定の見出しに番号を付けない(もしくは目次に出さない)ことはできますか。

これはPandocの機能で実現できます。特別なクラスである-(半角マイナス)、.unlistedを付け加えてください。半角マイナスは見出しに番号が付かないように、unlistedは見出しが目次に現れないようにします。これはPDF出力時にのみ適用されることに注意してください。

例:

# この見出しには番号が付かないが、目次に現れる {-}

# この見出しには番号が付くが、目次に現れない {.unlisted}

# この見出しには番号が付かず、目次にも現れない {- .unlisted}

特別なクラスは行の末尾に書かれている必要があります。たとえコメントであっても、その後に書くと期待した動作をしなくなります。

改行をしたいのですが、段落を変えたくありません。エンターを1回押しただけだと、改行が取り除かれてしまいます。

Pandocに改行をそのまま出力させるためには、行末にバックスラッシュ(\)を置くか、2つの半角スペースを置いてください。バックスラッシュも2つの半角スペースもエクスポートしたファイルには描画されません。

ZettlrがPandocとLaTeXをインストール済みにもかかわらず、見つけられないようです。

これは、ソフトウェアを標準のディレクトリではない場所にインストールした場合に起こり得ます。Zettlrはアプリケーションを見つけようと最善を尽くしますが、どこかに埋もれている場合には失敗する可能性があります。xelatexの実行ファイルにパスが通っていることを確認してください。

PDFエクスポートで、いつもエラーメッセージが表示されます。

ファイルのエクスポート時にエラーが発生するかもしれません。ユーザ自身で解決できるエラーには2つのタイプがあります。

よくあるエラーは次のようなものです:

LaTeX Error: File \<some name>.sty not found.

これは単に、特定のパッケージ(拡張子.sty)が見つからないということを意味しています。Windowsでは、これらのパッケージは必要に応じて自動的にインストールされます(確認のポップアップウィンドウが表示されます)。macOSとLinuxではtlmgr install <some name>のコマンドを実行する必要があります。

大きなパッケージの一部となっている.styファイルもあることに注意してください。インストールすべきパッケージを見つける最も簡単な方法は、CTANのホームページでパッケージ名(ファイル名から.styを除いたもの)で検索することです。実際にインストールすべきパッケージ名は、"Contained in"セクションに表示されます。例えば、footnote.styパッケージは、mdwtoolsパッケージに含まれているので、tlmgr install footnoteではなくtlmgr install mdwtoolsを実行してインストールする必要があります。

これ以外のエラーが発生した場合は、Zettlrが表示したエラーメッセージをコピー&ペーストすることができます。Googleで検索すればすぐに解決策が見つかることでしょう。もし見つからなかった場合は、同じエラーを見たことのあるコミュニティの人々が助けてくれるかもしれません。

バグを見つけました。

それは良い知らせです。いえ、悪い知らせですが、発見したのはいいことです。この場合、GitHubに行って、issueを作成すれば、私たちが問題を認識してバグを修正することができます。

新機能の要望があります。/ 機能の改善提案があります。

ぜひお聞かせください。アプリケーションの効率と様々なシチュエーションにおける使いやすさを改善するため、私たちはいつも、他の人がアプリケーションを使う経験を頼っています。この場合、GitHubに行って、issueを作成すれば、私たちにすぐに伝えることができます。

プライバシーはどうなっていますか。Zettlrは何らかのデータを送信しますか、それとも心配ありませんか。

Zettlrはプライバシーを第一に考えています。一切のデータを送信せず、完全にオフラインで動作します。しかし、Zettlrを起動するたびに、または、メニューの項目から該当の項目を選択したとき、ZettlrはZettlr APIに接続し、リリースの一覧を取得します。次に、この一覧を使って、最新版を使っているかどうかを確認します。接続中に、Zettlrのサーバーは、あなたのIPアドレスを受け取り、この情報は最大で30日間(ログローテーションの間)保管されます。これは、サーバーでは、ごく一般的に行われていることです。この情報がサーバーから外部に出ることはなく、問題が発生した場合の原因調査のためだけに使われます。30日後にアクセス情報はサーバから削除されます。私たちはオープンソースです。Facebookではありません。